プロのガイド、つまり職業として自然や文化や歴史を案内していく人に必要な資質とはなんでしょうか?聞けばなんでも答えてくれる知識や専門性でしょうか?安全管理の能力でしょうか?もちろんそれらも重要ですが、プロガイドとしてもっとも重要なのはおそらく「お客様に喜んでいただく」という姿勢です。ガイド業はサービス業です。高いコミュニケーション能力とサービス精神が必要不可欠です。加えて、ただ知識や情報を提供するだけでなく、自然や文化や歴史に興味を持たない人にも、わかりやすく体験的に伝えていく技術が必要です。
そう言った技術とサービス精神を兼ね備えたガイドを私たちは「インタープリター」と呼んでいます。
そんな「インタープリター」を養成する、私たちをかしやの看板事業が「しまなみインタープリター講座」。2009年5月にはじまったこの講座は2016年で8期を数え、150人以上のOBOGを輩出しています。
この講座は自らが考え、企画し、ひとに伝えることができるようになりたい人向けの総合講座です。ボランティアのガイドではなく、プロのガイドや、本質をふまえて人に気づきと感動を与えることのできるインタープリターをめざし、講義と実習を交え実践的に学んでいきます。
- ■職業として通用する企画力
- ■ひととひとを繋げるコミュニケーション力
- ■ものごとを整理して、確実に伝える力
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ホールアース自然学校、愛知万博森の自然学校チーフインタープリター等を経て、平成20年にをかしやを 設立。自治体、大学、 企業等でインタープリテ ーション、コミュニケー ション等の研修講師を 務める。おもな資格は、 CONE(自然体験活動)トレーナー、森林インストラクター。趣味は釣り、サーフィン他。
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静岡県にあるホールアース自然学校職員を経て、2005年に教育事業の企画運営 を専門に行なう事業所「環境教育事務所Leaf」を設立。現在は、学校、企業、自 治体、公益法人等との協働を通じて環境・まちづくり・平和・国際協力を中心と した教育事業や、参加体験型学習のプログラム開発および指導者養成を行なっている。NPO法人ひろしまジン大学理事も兼務。
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大学時代に植物生態学を学び、地球環境保全を一生の志とする。緑のふるさと協力隊、ホールアース自然学校をて、 2007年にパーマカルチャーネットワーク広島を設立。持続可能な農業や様々なワークショップを実施している。 趣味はインスピレーション料理。
野外技術とリスクマネジメント
実習:コミュニケーションワーク
実習:ワーク「この研修で学びたい事」
実習:火起こし&たき火調理体験
実習:野外における安全管理
講義:野外救急法の基礎
伝える力「インタープリテーション」
実習:コミュニケーションワーク
実習:インタープリテーション体験
実習:ワーク「『伝わる』ために必要なこと」
講義:自然体験活動とインタープリテーション
実習:インタープリテーショントレーニング
野外技術とリスクマネジメント
講義:プログラムデザインの基礎
実習:プログラム企画をしてみよう!
実習:考えたプログラムで企画コンペ
実習:1番になった企画を実践しよう!
実習:プログラム評価とふりかえり
エコツーリズムとは、「自然や文化の保全」「地域振興」「観光振興」の三つの柱を持つ持続可能な観光のスタイルです。従来型の「マスツーリズム」では、ある地域が有名になると短い期間に多くの観光客が押し寄せ、自然は傷つき、そしてブームが去ると観光客が一斉に去っていく、ということが見受けられました。しかも結果として、儲かったのは一部の事業者だけで、地域にはメリットがほぼなかった、という事例も少なくありませんでした。
エコツーリズムとは、そのようなことが起こらないように、地域の自然や文化を守るルールをつくり、受け入れ人数の制限を行ったり、地域にお金の落ちる仕組みをつくったりして、持続可能な観光のあり方を目指す考え方のことです。そしてそのような考え方の元に作られたツアー商品のことを「エコツアー」と呼び、地域を元気にする方法として注目されています。
をかしやは中四国地域に数少ないエコツーリズムの専門家として、仕組みづくりや先進事例の紹介、そしてエコツアーにおいて極めて重要な意味を持つプロガイドの養成など、幅広い活動を行っています。