そのへんにある野草を採って食べてみた。
こんにちは。一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間彰です。
新型コロナウイルスの影響により、世の中はリモート、オンラインが当たり前の時代になりました。私たちは自然体験や集合研修、ファシリテーションが仕事なので、基本的にはダイレクトなコミュニケーションの仕事。そのために影響は大きく、一時は全ての仕事がキャンセルになるという事態になりました。
しかし、そのまま手をこまねいていたわけではありません。私たちに今できることは何か?ここ数ヶ月考え続け、チャレンジしてきました。
その一つが先月実施した「そのへんにある野草を採って食べてみようの会 in Zoom」。
これはオンラインアプリZoomを使い、全国から参加した方々と一緒に野草を採って食べる!というかなりチャレンジングな試みです。
進行はファシリテーターの青木マーキー。私は講師という位置付けでした。
パートナーの京ちゃんも事務局としてサポートしてくれました。とても心強い布陣です。
展開はこんな感じです。
最初に、野草にまつわるエピソードや身近にある食べられる野草について解説。私は根っからの野草好きで、小学校5年の学級活動で「野草をとって食おうの会」を企画実施したほどです。なんせ野草は、身近にあってとても美味しいのです。そして図鑑の選び方やおすすめ図鑑の紹介もしました。私は小5の時に買った図鑑をいまだに愛用しています。
「山菜」は山に行かないとなかなか良いものには巡り会えませんが、野草は田舎だけでなく街中でも結構生えていて、だいたい食べられるのです。
その後、これだけは「食べてはいけない」7種類の毒草を紹介。名付けて「毒7(どくセブン)」。AKB48の「神7」みたいなもんですね。
その後、全国にいるみなさんが、実際に自分の家の周りにある野草を採ってくるタイム。よくわからない野草があればそれをスマホで撮影し、チャット機能を使って質問。それに私が答える、という流れでした。
ひとしきり採ったらもう一度みんなで集まり、取れたもの紹介&同定タイム。ここで美味しくない野草や怪しいものは外し、いよいよお待ちかねの調理タイム!
調理法にもいろいろあり、野草の種類によって使い分けます。アクの少ないものはおひたしや汁の実に、少しアクのあるものは水に晒すか油炒めに。もっとアクの強いものは天ぷらにするとだいたい食べられます。というか、野草の天ぷらはアクがある方が美味しい。
それぞれめいめいに調理をし、そして食べる!ほうぼうから「美味しい〜!!」の声が上がりました。そうなのです、野草って美味しいのですよ。それが伝わってうれしい。
ただし、野草の個性と特徴を見極め、ふさわしい調理法で食べることが大事。野菜は基本的にどんな調理をしても食べられるように品種改良されいていますが、野草は野生そのもの。それぞれ個性があります。その個性を生かしてあげることが大事なのです。
食べ終わったら感想の共有。みんな身近にあるものが食べられてびっくりしたとのことでした。植物にかなり詳しい方もいたのですが、セイタカアワダチソウやクズのツルの天ぷらがあんなに美味しいとは!と驚いていました。
このようにして2時間のオンライン野草採りは無事終了したのでした。あっという間の2時間でした。
やってみってわかったのですが、オンラインの事業は、リアルのそれとは全く勝手が違います。私はインタープリターになって今年で丸20年ですが、準備にものすごく時間をかけましたし、すごい緊張感を味わいました。まるでガイド1年目に戻ったみたい。
でもそうやってチャレンジすることで、大きな収穫を得られた気がしています。うん、これでだいたいどんなオンライン事業でもいけますね。
もし興味がありましたら、をかしやまでぜひお声かけください。「オンラインロープワーク教室」とか、「オンライン火おこし」とかいけるかもしれません。あ、自分でハードルあげちゃった、、、。
以上「そのへんにある野草を採って食べてみようの会 in Zoom」のレポートでした。
お・ま・け
最近買ったおすすめ図鑑の紹介。食べられる野草がたーくさんのってます。畑にはびこる厄介者ヤブカラシまで食べられるとはー。グリル厄介!この本はオススメですよ。
「世界文化社 【新版】美味しく食べる山菜・野草」
クラウドファンディングに挑戦中!自然学校エイド基金
こんにちは。一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
昨日7月7日は七夕の日。しかしこちら愛媛今治では、ものすごい大雨が降りしきっていました。そして深夜1時すぎには避難準備の指示も出ていました。
私たちをかしや家は山の側に立つ、築100年の古民家です。あまりの降水量に溝を掘ったり排水作業に追われながら、荷物をまとめいつでも避難できるように準備していました。が、深夜2時すぎには雨足が弱まり、翌朝にはすっかり雨は上がっていました。
今回の大雨は九州に甚大な被害をもたらしました。でもこの状況では日本中どこが被災してもおかしくありません。
もはや何十年に一回レベルの災害が毎年起こるようになっています。
防災を十分意識するとともに、気候危機を回避すべくきちんと考えて行動しなければなりませんね。
さて、今日は「自然学校エイド基金」のお知らせ。一種のクラウドファンディングの試みです。
新型コロナウイルスの影響により、飲食業や観光業を始め、さまざまな分野に甚大な被害が出ています。
そしてそれは、私たち「自然学校業界」も例外ではありません。
4月には、自然体験や環境教育プログラム、エコツアーなどを提供する全国の「自然学校」への、コロナウイルス影響調査がありました。
結果は、6割強の自然学校が廃業の危機に瀕しているとのことでした。
私たち をかしやは自然体験だけを生業にしているわけではありませんが、それでもやはり大きな打撃を受けました。
直接体験とコミュニケーションを基本とする業態だけに、全ての仕事がキャンセルとなりました。
今は少しづつ戻ってきていますが、相変わらず厳しい状況です。
そして、自然体験そのものを生業にする全国の仲間たちは、本当に存続の危機に瀕しています。
本来であれば、自然体験やアウトドアのスキルは災害対策として有効であり、こんな時期にこそ必要とされるはず。そして夏休みは繁忙期にあたり、書き入れ時であるはずです。しかし、自粛とステイホームが長く続いた影響で、まだまだお客さんが戻らないところが大半です。
自然学校はただお金儲けをしているわけではなく、自然から学び「生きる力」を育んだり、「生きる智慧」を身につけるために活動を展開しています。もし全国の自然学校が廃業になれば、そんな「学びの場」そのものがなくなってしまい、智慧の伝承もできなくなってしまいます。これはまずい。
そんな事態を受け、日本環境教育フォーラム(JEEF)、自然体験活動推進協議会(CONE)、日本アウトドアネットワーク(JON)の三つネットワーク団体が取りまとめを行い「自然学校エイド基金」を立ち上げました。私たち をかしやも賛同団体に加わっています。詳しくは下記JEEFの趣意書をお読みいただきたいのですが、ともかくいまこそ自然体験の価値を伝え、学びの場を守るためのアクションを起こす必要があると思っています。
ぜひ多くの皆さんにこの状況を知っていただき、ご支援いただければと思います。
みなさま、ご支援や情報拡散のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
1日も早く、みんなで火を囲める日が来るのを願って。
以下、詳細です。
子どもたちの自然体験を支える自然学校を応援してください「自然学校エイド基金」
子どもたちの自然体験を支える自然学校を応援してください!
「自然学校エイド基金」
自然学校とは地域の自然を舞台に自然体験やエコツアー等を提供する事業体です。新型コロナウイルスの影響により、子どもたち向けの自然体験やキャンプが延期・中止となりました。
4月の調査では、6割強の自然学校が廃業の危機に直面していると回答しています。
子どもたちは自然のなかで遊ぶことを通して、生きていくのに必要なたくさんのことを学びます。自然の大切さ、友達との付き合い方、自分のことを自分で決定する力、試行錯誤する力。自然学校等はその機会を守っている場所です。
そのため、子どもたちと自然をつなぐ重要な役割を担っている自然学校の存続のために「自然学校エイド基金」を立ち上げ、寄付金を集めることとしました。
子どもたちの自然体験を支える自然学校への応援をお願いいたします。
〔プロジェクト期間: 7/1 〜 10/16〕
■すべての子どもたちが心から自然とふれあえる社会を目指して
1980年代前半に日本で最初の自然学校が誕生し、2011年の全国調査では約3,700校が活動されていることが報告されました。最近では地域振興に向けた取り組みにも活動の幅を広げていることから、持続可能な地域づくりの拠点としての役割も期待されています。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響について調査を実施したところ、緊急事態宣言の発令や学校の一斉休校等の理由により、多くの団体が廃業
の危機に直面していることが明らかになりました。
自然体験は子どもたちの「生きる力」を育む基盤です。自然学校の廃業によって子どもたちが自然とふれあう場や機会が失われてしまうことは、子どもたちの「生きる力」の低下にもつながってしまいます。
■被害総額は約18億円、自然学校が経営窮地
全国の自然学校を対象に新型コロナウイルスの影響を調査したところ、活動の中止や延期により売り上げの損失見込み額が少なくとも総額約18億円に上ることが分かりました。これにより6割超の団体が法人の経営に影響が出ていると回答しています。
そのため、関係省庁に対して子どもたちが自然とふれあう場や機会の維持継続を求めて要望書を提出しました。また、活動の再開に向けてガイドラインの策定も進めてきました。
さらに、地域振興、里山保全、国際協力など多くのSDGs目標にも取り組んでいます。地震や台風による自然災害時には全国ネットワークを活用していち早く災害支援を行ってきました。そうした活動も危機に瀕しているのです。
多くの方々からの自然学校へのご支援が、持続可能な未来への力になることを願っています。
■寄付金の使い道
皆様からいただいたご支援は、手数料及び管理費を除く全額を賛同団体に加わっている自然学校に対して配分予定です。なお、寄付する自然学校を指定することも可能です。その場合は、手数料及び管理費を除いた金額を指定した自然学校に対して配分します。
緊急事態宣言の解除により、人々の生活は徐々に日常に戻りはじめました。しかし、夏休み期間の短縮や集団行動に対する忌避感等により、自然学校等では繁忙期である夏のプログラムは十分に実施できないと思われます。
そのため、皆様からいただいたご支援は自然学校の存続を目的に、人件費や活動費などに使用させていただきます。
◆ 問い合わせ先
公益社団法人日本環境教育フォーラム 事務局長 加藤超大
E-MAIL:nature-school-aid★jeef.or.jp(★を@に変更)