太陽が育む森。
こんばんは。
一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
さて今日の仕事は、太陽石油さんのCSR(企業の社会貢献)事業のお仕事。
今治市との協働で実施している「太陽が育む森」という事業でした。
この事業はすでに13年も実施している由緒あるイベントで、太陽石油の社員さんが今治市内の森に来て植林したり、さまざまな自然体験をする、という内容です
私が関わるのは今回で4回め。
全体のスケジュールとしては、午前中に植林を行い、私たちの出番は午後から。
私は太陽石油の社員さんを対象に、ロープワーク教室を実施させていただきました。
植林を終え、お弁当を食べて、いよいよロープワーク教室開始。
ロープは使い方次第で、とても役にたつ道具になります。
私が実施するロープワーク教室は、まず基本的な結び方を2つ3つ覚えます。
そして最後に、覚えたロープワークを実際に使って作業をします。
今回は、結びの王様と言われる「もやい結び」と、長さを自由自在に調整できる「自在結び」をマスターし、最後にブルーシート(白いけど、、、)を使ってタープ(布で作る屋根)をはる、という体験をしました。
まずは私が結び方のデモンストレーションをし、あとは実践あるのみ。
立木に結びつけたり、お互いの体をつかったり、とにかく結びを体で覚えていきます。
結びは難しいけど、やるととっても面白い。
うまくできたら、自然と笑みがこぼれます。
そうして幾つかの結びを覚えたら、いよいよ実践!
シートを使ってターピング。
屋根作りにチャレンジです!
現代的な日常生活では、ロープなど使う局面は少ないかもしれません。
しかしロープワークは、キャンプなどの野外活動でとても役立ちます。
さらに、ものすごく役立つ局面があります。
それが「災害」です。
私はかつて新潟に住んでおり、ちょうどその時に中越沖地震が起きました。
被災して三日間くらいは電気ガス水道などのインフラがストップしました。
夜は真っ暗、ガスもないから煮炊きもできません
そんな時に役立つのがアウトドアスキル。
一枚のシートがあり、ロープワークができれば雨風をしのぐことができます。
火を起こすことができれば、寒い夜も暖を取ることができます。
緊急時には、それが生死を分けることもあるのです。
実際に私は3年前の広島で起きた水害の際、被災地支援にも行き、それを実感しました。
不便な状況下では、アウトドアスキル、サバイバルスキルは何よりも頼りになるものです。
ということで、そんな状況を想定して、一枚のシートだけで屋根を作ります。
もちろんみなさん、こんなことするのは初めて。
1時間半前まで、ただ一つのロープワークさえ知りませんでした。
しかし今は少なくとも2つの結び方を知っています。
それを駆使して、タープ張りに挑みます!
タープを貼るためには「ポール」と呼ばれる柱が必要。
でもそんなものはありません。
だから山の木を切り、柱を作ります。
アウトドアの経験がなくても、そんなの関係ねー!
知恵を絞り、体をうごかします。
各自ができることを考え、やるべきことをやります。
するとどうでしょう。
人生で全くやったことのないことでも、幾つかのロープワークをしっているだけで、ちゃんとできてしまうのです。
このようにして、いまだかつてやったことのない未曾有の課題にチャレンジし、そして皆の力を合わせて見事に克服できたのでした。
最後に、完成したタープの前で記念写真。
達成間溢れる、いい顔をしています。
ということで、ロープワーク教室無事終了しました。
やはり、アウトドアはいいですね。
人間の「限界」を知ることができる。
自然は厳しいけど、誰にでも平等です。
そこから我々が学べることが、たくさんあるのではないかと、いつも思ってます。
小田深山に行ってみた。
こんにちは。
一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
私は一昨日からついさっきまで、内子町の小田にお邪魔していました。
宿泊できる古民家があるので、そこに泊まり込んで、久しぶりに二日間きこり作業をするのです!
ところが。
昨日の朝現場に行ってみるとまさかの雪。
うーん。・・・仕事できないし。
でも、現場は SOL-FA オダスキーゲレンデ に近い標高の高いところなので、まあ仕方ありません。
林業はできないけど、せっかく小田に来たので、小田深山(おだみやま)に行ってみることにしました。
小田深山は標高が高く、温暖な愛媛にあってもその平均気温は東北地方の平地部に近いそうです。
なので、生えている植物が他と全然違い、ブナ林もあるそうな。
そして小田深山渓谷付近は原生林も残っており大変美しいらしい。
考えてみると、愛媛に移住してから9年たち、県内ほとんどの地域に入ってみたものの、なぜかこの内子、小田エリアはほとんど行ったことがない。
では行ってみよう!
ということで、小田深山渓谷を訪ねてみました。
渓谷は、とても清らかな水が流れ、噂通りの美しい広葉樹林に囲まれていました。
この安芸貞淵には竜が住んでいるという伝説があるらしい。
その他にも小さな滝があったり。
深山七不思議なんてのもあるんだって。
河原にはかわいいネコヤナギの花芽も。
うーん、なかなか素晴らしい自然です、小田深山渓谷。
新緑や紅葉の時期にもぜひ来たいものです。
このあとは、きれいな湧き水があるところまで行こう、ということになりました。
しかし、行けども行けどもなかなか着かず、、、。
そして行けば行くほど雪がどんどん深くなります。
ついには積雪15センチほどに。
このままでは帰れなくなるかもしれないので、引き返すことになりました。
うーん、どうも行き過ぎたみたいです。
帰りがけに湧き水を探しながら進みました。
そしたらありました!
やっぱり通り過ぎてた、、、。
大きなカツラの木があり、その根元からこんこんと清らかな水が湧き出ています。
手ですくって飲んでみましたが、雑味のない、実に美味しい水でした。
そんなわけで、雪のおかげでおもいがけず素敵な時間を過ごすことができました。
みなさんも機会があったらぜひ、小田深山に足を運んでみてください。
本当に美しい広葉樹林を楽しむことができますよ。
以上小田深山のレポートでした。