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佐世保での研修二日目「インタープリテーション」の巻

こんばんは。

一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。

 

今日は、前回に引き続きまして佐世保での研修のレポートです。

 

研修の二日目のテーマは「インタープリテーション」。

体験を通じて分かりやすく「伝わる」ための技術です。

 

自然や歴史や文化を伝えるガイドの世界で、とても重要になってくる技術です。

 

一般的な言葉としては「伝える」とよく言います。

しかしこの言い方だと「伝える側」が主になります。

 

伝えよう、伝えよう、と思うあまりに、相手のことをあまり考えず、ひたすら喋りまくってしまう、というのはよくあることです。

 

しかし私たちインタープリターはそうではなく、参加者やお客さんに体験してもらうことで自ら気づいたり、発見したりしてもらうことを目指します。

 

「参加者ファースト」のこの姿勢を私たちは「伝わる」という言葉で表現しています。

 

さて、それでは一体、どんな体験をするのでしょうか?

早速レポートしていきます。

 

今回は佐世保にも寒波が訪れ、本来会場となる場所が使えない状態でした。

山の上にある施設のため、雪で登れない恐れがあるためです。

 

そのため、研修前日になって会場が変更となりました。

その会場はこんな感じ。

 

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・・・町の中の公民館です。

 

自然なんてこれっぽっちもありゃしません。

なので、自然遊びをするために近くの公園に移動します。

 

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車道の脇を歩いて。

 

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公園に到着です。

 

公園といっても、ご覧の通りの児童公園。

ほとんど自然なんかありゃしません。



野良猫たちのパラダイスになっており、猫フン地雷がいたるところにありましたが、、、。

 

そして隣にはグランドがあります。

 

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草すら生えてません、、、。

常識的に考えたらこんな場所で自然を感じる体験をするのは不可能でしょう。

 

しかし、プロのインタープリターの手にかかれば、一見すると何もない、こんな身近な場所がめくるめく自然体験や歴史体験の場に変貌します。

 

今日の遊び(アクティビティ)は二つ。

 

 

ひとつ目。

「そっくりさんを探せ!」

 

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このはてなボックスに入った4種類の自然物を見て、色も形も大きさもそっくりの物を探してくる、という遊び。チーム対抗戦のため、一番そっくりな物を拾ってきたチームの勝ち!となります。

 

ただし!

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箱をオープンする時間はたったの3秒です。

3秒間のおぼろげな記憶を頼りに、チームで相談しながらそっくりな物を探します。

 

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自然物を拾って元の場所にもどったら、そっくりコンテストのはじまり。

黒布の上にひとつづ広げて、答え合わせをしていきます。

 

けっこう記憶が曖昧だったり、意外としっかり覚えていたり、チームによってさまざまです。

 

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みんなで集まってわいわいがやがやと、賑やかに進んでいきます。

 

どんな年配の人も、そしてそこにカップルと幼稚園児が混ざっていようと、一緒に楽しむことができます。今までの経験上、いつ、どこで実施しても、みなさん子どもにもどってものすごく楽しんでくださいます。

 

 

そして二つ目の遊びは「春さがし」。

 

折からの寒波の襲来で、前日まで雪のちらつく非常に寒い陽気でした。

 

でもそんな中でも自然はしっかりと春の準備をしています。普通だったらみすごしてしまう、そんな「春」をさがす遊びです。

 

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これもチームごとに分かれて、ぐるぐると歩き回って「春」を探します。

 

みつけたら分かりやすいように、用意しておいた輪っかでくくり、タイトルを考えて短冊に書きます。

 

そうして参加者のみなさんがみつけた「春」がこちら。

 

さわってさわって

さわってさわって

 

このチームは、ふわふわの冬芽に着目していました。

触るととても気持ち良いのです。

 

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まちはる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このチームは桜の新芽にフォーカス!

タイトルがかわいい。

 

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春の妖精みーつけた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木の根元にある、ちいさな花を「春の妖精」に見立てました。

 

と、こんな感じの作品が完成したのでした。

 

作品自体も素晴らしいですが、やってるみなさんが、ものすごく楽しそうでした。

 

そしてなにより作品を作る過程で、普段全く見ないところに目が行き、参加者自身がいろんな自然を「発見」できるのです。

 

一通り遊び終わったら、部屋に戻って感想と気づきの共有です。

 

どんな感想を抱いたのか、そして、それを「起こす」ためにインタープリターは何をしていたのか?

 

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感想を出し合います。

 

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板書

 

みなさんが楽しむために、インタープリターは事前に下見や調査をし、会場を選び、必要な資材や道具を揃え、様々な演出をし、参加者をハッピーにする「言葉がけ」をしていたことに気づきました。

 

このようにまずは体験してもらい、それを振り返って参加者自身の「気づき」を共有するという手法が、私たちの研修の基本的なスタイルです。

 

教えるのは私たちではなく、参加者自身の「体験」であり、私たちインタープリターがすることはふさわしい「体験」をデザインすることです。

 

ひととおり意見が出たので、ランチタイム。

 

この日の昼食は「佐世保バーガー」でした。

めちゃボリュームがあり、おいしかったです。

 

やっぱり、その土地の美味しいものを食べることは、その土地の魅力が「伝わる」上でとても大事だとおもうのです。

 

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「伽耶」の佐世保バーガー

 

遅めの昼食だったので、14時から後半開始。

 

16時終了までのに時間、どのようにこの研修をクロージングするかを参加者自身に考えてもらい、実践してもらいました。

 

この辺も私たちの実施する「超実践型研修」の特徴です。

どんなに知識を増やしても「実践」が伴わなければ身につきませんから。

 

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参加メンバーが進行する「ふりかえり」。

 

このようにして、佐世保研修の二日間が無事に終了したのでした。

 

今回ファシリテーターとインタープリターがそれぞれの手法で進め、参加者がそれを体験し、学ぶという初めてのスタイルでした。結果として、非常に学びの多い、濃密な研修になったと思います。

 

最後にメンバーと写真をとりました。

 

彼女たちは私たちをかしやの主催事業「しまなみインタープリター講座」の修了生。

かれこれもう5年くらいの付き合いです。

 

講座が終わっても「ご縁」が続いていくのは、私にとってなにより嬉しいことです。

 

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「しまプリ」の仲間とともに。

 

以上佐世保研修のレポートでした。

今週末も佐世保で研修です。

 

内容は「インタープリテーション」と「企画」。

レポートをどうぞお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年02月16日

佐世保での研修初日「ファシリテーション」の巻

こんばんは。

一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。

 

さて、この週末二日間は佐世保での研修。

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インタープリターである私と、ファシリテーターであるマーキーこと青木 将幸氏とで講師を務めました。似て非なる職業である二人が講師となり、その違いから様々なことを学ぶ「対決企画」です。

 

初日である土曜日11日のテーマはファシリテーション。

「促す力」をつけることを目指し、屋内で実施します。

 

担当はもちろんマーキー。

 

まず午前中は、「場のレイアウト」を実践するところから始まりました。

机やホワイトボードの配置一つで、空間の及ぼす力は全く違ったものとなります。

 

参加者が机の配置を考え、実際に体験してみるということをしました。

 

例えば、、、。

 

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鋒矢の陣?

 

 

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このレイアウトだと、すべてのグループの机の向きがホワイトボードに向かうため、ホワイトボードを力を有効に引き出すことができます。

 

さらには、

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ペンタゴン(六角形)

 

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様々な立場の参加者が、対等に意見を述べ合う時などに使います。

国際会議などでよく使われる形式です。

 

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応用編

 

 

六角形の内側に入り、場の雰囲気がどう変わるかも体験しました。

 

このように、実際に参加者自身が考え、それを形にし、効果を「体験」するという実践的なスタイルで行いました。

 

 

 

次に、参加者のリクエストに答えて「アイスブレイク」のプログラムを体験しました。

 

アイスブレイクとは、初対面の緊張(アイス)を解きほぐす(ブレイク)するためのいろいろな遊びのことです。

 

この日実践したのは、「アタマのかたい参加者がいた場合に、やわらかアタマになってもらい意見を出しやすくするための体験」でした。

 

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漢字発見ゲーム

 

このゲームは、写真の四角いマスの中に「米、山、田」など、いくつの漢字が隠れているか探す、というもの。

 

皆さんはいくつ発見できますか?

 

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漢字がいくつかくれているか?

 

この日一番のメンバーは、なんと20文字も発見しました!

 

そのあと、数人のグループになって一緒に探します。

 

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その結果、一番多いグループは36文字もみつけることができました!!

 

 

さらにさらに、3グループ全員で、みつけた文字を出し合って行きます。

 

すると、驚くべき数の漢字が発見されたのです。

 

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51文字!

 

なんとなんと、51文字です。

 

 

このような体験をすることにより、

 

1、柔軟な発想をすると色々なことが見えてくる

2、一人より数人、数人より全員で意見を出し合ったほうが、たくさんのアイデアがでてくる

 

ということが体験的に理解できます。

 

こうした遊びをしてから本題の会議に入ることによって、メンバーがクリエイティブな発想をできるようになり、また、他者の意見を尊重できるようになります。

 

これが「アイスブレイク」の効果です。

 

このあと午前中は、参加メンバーがこの講座で学びたいことを出し合ってからお昼ご飯となりました。

 

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講座で学びたいこと

 

 

さてさて、講座午後の部。

 

午後はファシリテーションなんでも相談。

車座になって、みんなの疑問や困りごとにファシリテーターが答えていきます。

 

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この時間に、ファシリテーターの本質的な「あり方」についての話がありました。

それは「主従」に関する話題。

 

ファシリテーターが「主」ではなく、あくまで参加者が「主」。

主人公である参加者に対して、ファシリテーターはどこまでも従うべし。

 

そんな話が展開されました。

 

そしてこれ以降翌日にいたるまで、ファシリテーターやインタープリターは、「参加者ファースト」の立ち位置を貫くべし!という基本路線が明確になったのでした。

 

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参加者が「主」ファシリテーターは「従」

 

そして午後の部後半戦。

 

「仕事でワークの進行をしなきゃならないんだけど、どうしたりいいかわからない」

「進行のスキルをアップさせたい」

 

という参加者からのオーダーが出ました。

 

ここでファシリテーターマーキーの無茶ぶりが炸裂!

 

なんと「あんたがやって」とばかりに席を退いてしまいました!

 

そしてその参加者自身がその場でファシリテーターを務めることになってしまったのです!!

 

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だ、大丈夫か、、、?

 

緊張しながらも頑張って進行する彼女をよそに、当のファシリテーターは知らん顔。

 

 

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なので緊張しながらも、一生懸命進行します。

 

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そしてその様子を見て、他のメンバーもとても協力的になっていきます。

 

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進行案を考えるメンバー。

 

もちろんマーキーも、ただほったらかしているだけではありません。

 

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板書して進行のサポートをしたり。

 

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本当に大事な勘所だけをそれとなく教えたり。

 

そんなこんなで悪戦苦闘しながらも、ファシリテーターを務めた彼女は自分の力で自分のワークの進行案を見事に作成することに成功したのでした。

他のメンバーの力も借りて。

 

これぞファシリテーション!

 

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このようにして、「超実践型」のマーキーのファシリテーション研修の1日が終了しました。

もちろん皆大満足でした。

 

その夜は佐世保の街にみんなで繰り出し、たのしい宴が繰り広げられました。

特にイカの姿作りがサイコーでした!

 

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以上研修初日のレポートでした。

二日目からはいよいよ私の出番。

 

「インタープリテーション」がテーマです。

 

レポートはまた改めて。

2017年02月13日
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