キャリア教育というもの
こんばんは。
一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
今日は、高知県須崎市の小学校にキャリア教育の仕事に行ってきました。
片道3時間近くかかるなかなかの旅路です。
が、高知市内には私たちをかしやの高知事務所があるので高知には親しみがありますし、須崎も毎週のように通っているので通い慣れた感がありますね。
須崎は海が近く、カツオで有名な土佐久礼(くれ)にも近い場所であるので、魚屋に行くと新鮮な魚がめちゃ安く買えるのも魅力です。小ぶりなキハダマグロ一匹400円!とかですよ!
さて、キャリア教育について。
キャリア教育というとなにやら難しそうですが、定義としては
「キャリア教育(キャリアきょういく、英: career education)は、キャリア(経験)を活かして、現在や将来を見据えることなどを主眼として行われる教育のことである。」
、、、Wikipedia より
これだけだとなんのこっちゃですが、要は、机上の勉強をするだけではなく、実際にいろんな職場の体験をしたり、リアルに働く人たちの話を聞いて、「働く」ということについて若いうちから考えよう!
ということらしいです。昔は身近なところに畳屋さんや魚屋さんや八百屋さんや大工さんがいました。
そしてその仕事ぶりを見て感じることができました。
しかし今は、そういった「リアル」な仕事人に子ども達が触れる機会は減っています。
なので注目されてきてるんです。
ここ数年、コンビニやらスーパーやらで職業体験している中学生が多いのはその一環のようです。
「実際の体験から仕事を考えよう!」という動きは歓迎したいところですね!
さて、私は今年度、小中学生対象のキャリア教育プログラムに関わっています。
主に「船」にまつわる仕事のアレコレを体験する「ものづくり体験講座」というものです。
いろんな学校に行き、学校によって内容は若干違いますが、全十回くらいの時間を授業でもらい、船にまつわるエトセトラを体験する講座です。
私もやってみてわかったのですが、この授業、非常に面白いです!
授業内容としては、船の作り方を造船会社の社員さんにおしえてもらったり、造船会社を見学したり、進水式を見たり。ポンポン船やクレーンを自分たちで作って実習したり。はたまた実際の船長さんに学校にきてもらい、数ヶ月にわたる航海のリアルな話や裏話を聞いたり。
、、、航海中は結構アブナイこともあるらしいですよ。
マラッカ海峡で海賊に襲われたり、とかね。
そういう「リアル」な話が面白いんです。
そして船長さんはめちゃ給料いいらしいです。
⚪︎千万の年収になるとか。
船乗りは新卒でも30万円以上の給料をもらえるらしい。
その代わり、一年間のうち、7ヶ月は海の上、、、。
とまあ、そんな話聞いて私考えたのですが、船乗りって生き方もアリじゃないですかねと?
とくに若いうち。20歳くらいから30歳くらいまで船に乗って働く。
そして金を貯める。
船乗りは厳しい。
陸と隔たれた7ヶ月の航海では、どんなことがあって自分たちでなんとかしなければならない。つまり、きびしいからこそ「自分で解決する力」が自然と身につく。
船員はほとんどが外国人。フィリピン人が多く、ベトナム人とかも。
ってーことは、会話は英語がベース。航海しているうちに、自然に英語が身につく。
モジモジしてる暇なんてない。
そんなことを10年もやってごらんなさい!
自分の力で全てを解決でき、外国人と普通にコミュニケーションできる力が身につく。
しかもお金も貯まる!
船員になり力を蓄え、そして30になったら退職し、起業するのだ!
起業家にとって最も大切な、「自分でなんとかする力」はすでにあるし、資本たるお金もある。
おまけに英語も話せるとあらば、怖いもんないじゃないですかーーーー!
、、、これってどうですか?
個人的には、⚪︎クルートに変わる、新しい起業家養成機関になると思っています。
船乗りの世界が!
、、、そんな話しはともあれ、学校の授業で現場でガチに働いている人たちからナマの話を聞けるのはとても意義深い機会だと思います。
そして講座の最後には、その経験や学んだことを壁新聞にまとめて発表します。
今日の私の仕事は壁新聞作りのお手伝いでした。
みんな小学生ながら一生懸命調べて壁新聞を作っていきます。
その姿は感動的ですらあります。
そして完成した壁新聞がこちら、
今回は小学生でしたが、中学生と遜色ないんじゃない?
みんなすごいなー。
来週はいよいよ最後のコマ、発表会です。
みんな学んできたことを精一杯伝えられるようにがんばれー!!
WOOD JOB!
こんばんは。一般社団法人をかしや 代表理事「マロ」こと菊間です。
今日は、「wood job」について書いてみたいと思います。
wood job!とは、数年前に話題となった、「林業」に従事する若者が主人公の映画です。
私はまだ見てないのですが、そうとう面白いようですね。
そして私も、昨年より冬の時期は、時間を見つけて林業に従事しています。
もともと私は大学の専攻が林学で、特に森林動物や森林昆虫について研究していました。
大学卒業後も、チェーンソーワークや大径木の伐採技術を身につけたくて、一年間長野県に林業修行に通ったりしました。2004年の1年間は、富士山麓で林業に従事し、きこりとして「富士ヒノキ」を切っていました。愛媛に移住してきた2008年の冬には、今治の森林組合でバイトもさせてもらっていました。
なにせ、木と森と、林業とチェーンソーが好きなのですよ。
その後も木工や木が好きでしたが、林業の現場からは遠ざかっていました。
しかし、昨年の冬にひょんなことから「林業やらないか?」とお声がけいただき、本業の合間を縫っていそいそと山に通っています。ちなみにチェーンソーは北欧スウェーデンのハスクバーナ42という機種です。いつもこんな格好で木を切っています。
なぜ本業がありながら林業に従事しているのか?
それは、私たち自然体験に従事する者にとって冬の時期は比較的オフシーズンで時間があるから、というのが一つあります。その時期に林業に携わるのは、私としてはとても楽しいな、と。
しかしそれよりもっと大きな理由があります。
私は、今後地域にIターンやUターンの仲間を増やしていきたいと思っています。そしてそのためには「仕事」つくる必要があるのです。仕事がなければ、なかなか地域に移住することはできません。
仕事と言ってもいろいろあって、これからの働き方は、民間企業や行政に雇用されることがすべてではないと思っています。特に、IターンやUターンで移住してくる方は、都会の生活で身につけた「特技」を持っている人も多いです。そういう方はその特技を活かしてある程度のお金を稼ぎ、食料は畑や狩猟をやって得る、というライフスタイルととっている人もいます。
いわゆる「半農半X」です。
私は、そういう人たちや、地域に暮らす若い人たちが、地域で小金を稼ぐ仕組みを創りたいのです。月に何十万も専業で稼ぐのではなく、時間のあるときにいろんな人がすこしづつ働き、みんなが小金を稼げる仕組みを創りたい。
そうすれば、もうすこし移住者も増えるのではないかと。
今の私は、林業事業体の1メンバーとして働かせてもらっています。しかしいずれは自分たちで林業事業体をつくりたい。そして行政からの間伐事業を受託したりしながら、仲間で小金を造る仕組み、地域にお金を生み出す仕組みを作りたいと思っています。
そんなことを夢想しながら、日々森へと通っているのです。