佐世保での研修最終日「プログラム企画」。
こんにちは。
一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
大変久しぶりのブログ更新となります。
楽しみにしてくださった皆さん、すみません。
ここしばらく経理経理で、事務作業に明け暮れていました。
そう、私たちをかしやが一般社団法人化してから初の決算だったのです。
いや〜、やはり法人の決算は難しい。
特に、今年は初の決算だったため、どうしても個人事業の口座への振込があったりして、その辺の処理がたいへんでした、、、。
でも、こういった複雑なプロセスをへて決算するからこそ、法人は社会的な信頼度が高いのだなあと、しみじみと深く納得したのでした。
さて、二週間もたってしまいましたが、佐世保で行われた研修の最終日4日めのレポートです。
全四日間の研修を締めくくる内容は「プログラム企画」。
企画の立て方って、なかなか習う機会がないと思います。
なのに、仕事や地域ごとなどで突如として企画しなければならない局面がやってくる。
でも一体どのようにしたら良い企画を立てられるのかわからない、、、、。
このようなことって多いと思います。
私たちをかしやの企画講座は、このようなニーズから非常に人気の高い講座です。
今回は、自然体験プログラムの企画作業を「通じて」企画の立て方を学ぶ内容。
扱うものは自然体験ですが、企画に関する基本的な考え方は全て共通しているので、イベントごとから商品開発まで、あらゆることに応用が可能です。
さて、研修のはじめは「アイスブレイク」から。
打ちとけ合いの遊びです。
今回も参加メンバーが実施してくださいました。
朝からストレッチをして、気持ち良く研修スタート!
まずは、企画に関する小講義から。
私たちをかしやの「自然体験型 婚活イベント」を例に、プログラムというものがどのように構成されているかを紐解いていきます。
プログラムは、ただ単におもしろいコンテンツを並べていけば良い、というものではありません。
一番大事なのは全体を貫く「串」となる「コンセプト」。
コンセプトが全体に刺さっているか否か、そしてその良し悪しで、企画の質はほとんど決まってしまいます。
そのことを、プログラムの構造を紐解きながら全員で確認していきます。
この研修に参加してくださる方は、
「はじめてコンセプトということばの意味が「腑に落ちた!」
と言ってくださる方が多いです。
そう、コンセプトってよく聞くけどイマイチ意味がわからないものの代名詞。
だからこそ具体的な婚活イベントの構造を紐解くことで、具体的にわかりやすく学ぶことができるのです。
そして講義が終わったら即実践。
興味や関心の近い4〜5人程度の小グループに分かれて、実際に企画していきます。
みなさんあーでもない、こーでもないと、いろんなアイデアを出し合ったり、激論を交わしたりしておりました。
この日はとても気持ちの良い天気でしたが、屋外には出ずひたすらカンズメ!で知恵をしぼりました。
ちなみに外はこんな感じ。
さて、3時間ほど考えに考えて、いよいよチームごとに発表です。
このグループのテーマは「キャンプ場のプランニング」。
グループメンバーには、実際に地域おこし協力隊として活動している隊員が複数名いました。
そこで、実際に業務として関わっているリアルな場所を舞台に、キャンプ場を通じた活性化案をいろいろと考え、プレゼン。
プレゼン後は、聞いていたメンバーからコメント(フィードバック)を貰います。
この時は「いろんなところですでに実施している案もあるから、もっと絞り込んだ方が良い」などのコメントが出ていました。
このように、企画するだけでなくそれを発表し、仲間からのコメントをもらうことで自分たちの企画を修正していくことができます。
こちらのグループは、婚活イベントを考えました。
野外活動を通じて仲良くなる婚活イベントです。
コンセプトは「婚活 de なかまづくり」。
焚き火やらクッキングやら様々なアウトドア活動を通じて、パートナーだけではなく仲間もつくっちゃおう!という内容です。
とても楽しそうですね!
きっと面白く、豊かな時間を過ごせるイベントになるでしょう。
でも、婚活に参加する人はあくまでパートナーが欲しくて参加しているはず。
仲間ができるのはとてもよいことだけど、それは副次的なものではないだろうか?
ということで、「なかまづくり de 婚活」の方がよいのではないか?
というフィードバックを、私からはさせてもらいました。
婚活は短時間のイベントなので、ルックスとか話が面白いとか、そういうわかりやすいところに目がいきがちです。
本当はそれぞれの人に、しみじみとした、味わい深い魅力があるはず。
でも少なくとも婚活イベントでは、それは伝わりにくいもの。
その結果、なかなかカップリングできない人もいる。
であれば、仲間を作ってお互いの人柄にふれあいながら、じっくりとパートナーを探していこう。
そんな婚活があっても良いじゃないか。
それが「なかまづくり de 婚活」というコンセプトが意味するところです。
言葉がちょっとかわるだけで、全体がすごく変わってくるものなんです、コンセプトって。
そしてそして「健康」をテーマにしたプログラムを考えたこのグループ。
日帰りの、健康増進プログラムを考えました。
企画のはじめの段階では、体に良いものを食べたり、体操をしたり、リラクゼーションしたりと、「健康」にまつわるいろんなことをしよう!
という意見が出ていました。
しかし、「いろんなことをする」という企画はだいたい良いものになりません。
そして、そうこうしているうちにコンセプトが決まりました。
そのコンセプトとは「デトックスして腸ハッピー!」
食べたりリラックスしたりというよりも、とにかく「出す」ということにフォーカスしたのです。
このコンセプトが決まったのち、とにかく「出す」ためにはどんな内容にしたら良いか、というところに議論が集中しました。そして結果として
「自宅にいる前日からプログラムは始まっている。その日は18時までに食事を終えてもらうことで、翌日まで自然に半日の断食を行うことができる。
翌日プログラムが始まったら排泄を促すようなストレッチ。そして、食物繊維を多く含んだ昼食をとる。
午後はじっくりゆったりと排泄を促す時間にあてる。
最後に玄米を炊き、玄米の炊き方を覚えると同時におにぎりをつくり、それを帰宅後18時までに食べることで翌日まで半日断食を行い、さらなるデトックス効果をめざす。」
というものになったのです。
とにかくデトックス一点集中。
プログラムタイトルは「DEL DEL パーティー」
これ、非常に優れた企画だと思います。
優れた企画はとにかくシンプルです。
そしてそれは「尖った」コンセプトを立てることで生まれます。
企画において大事なのは、「盛る」ことではなく「削ぐ」ことです。
これを容易にしてくれるのが他ならぬ「コンセプト」なのです。
ということで、それぞれの班の発表とフィードバックを終え、無事に研修は終了したのでした。
このようにして、佐世保での4日間の研修は終了しました。
佐世保は景色が美しく、食べ物が美味しく、そして魅力的な人がたくさん。
そんな、とても素敵な町です。
またぜひ、訪れたいですね。
以上佐世保研修のレポートでした。
・・・なお、今回の記事で「怒涛の出張編」はひとまず終了。
次回からは新章突入。
「をかしやの、をかしな田舎暮らし編」がはじまります。
絶対に見てくれよな!
ってドラゴンボールか!!
お楽しみに〜!!
佐世保での研修三日目「インタープリテーション実習」
こんにちは。
一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
今日は、先週末に佐世保で行われた研修のもようをレポートしたいと思います。
研修や講座のはじめに「チェックイン」という作業をします。
参加メンバーがお互いに知り合い、場になじめるよう、ひとことずつコメントしてもらいます。
そのあとは「アイスブレイク」。
打ちとけ合いの遊びです。
この研修も3日めなので、本来の意味ではアイスブレイクは必要ありません。
しかし、お互いにいろんな「ワザ」を披露し合い、学びを深めるために、参加メンバーに実施してもらいました。
若い二人は元気な体操を。
さわやかで楽しい内容です。
実際に仕事でストレッチを教えている方のストレッチのため、とても気持ちよく、体がすっきり目覚める内容となりました。
とくに、声がけと参加者への気遣いがすばらしい!
さすがプロ!
そのあとは、外に出て「インタープリテーション」というガイド手法の体験。
先週も体験していますが、今週は10分という短い時間でも体験を通じて「伝わる」手法を実践します。
先週は非常に寒〜い天候で、おまけに街中の児童公園で実施しました。
しかし今週は寒さも緩み、広い会場には自然がいっぱい。
なので、今回は小手先の技術を弄せず、その自然を体を使って思いっきり感じられる内容にしました。
一人になり、思い思いの場所に行き、シートを敷いて寝転がってもらいました。
天気がよく、とても気持ちがいい。
そのあと車座になって、それぞれの感想を言い合ったりしました。
いやー、楽しかった。
景色も最高でした!
体験のあとは、部屋に戻ってスライドを用いた小講義。
「インタープリテーション」という「体験を通じて伝わる」手法の解説です。
インタープリテーションはガイドの手法ですが、「しゃべって伝える」のではありません。
むしろできるだけしゃべらないことが大事です。
なぜならば、ガイドがしゃべるということは、お客さんが自分で主体的に見たり聞いたり感じたり、気づいたりする時間を「奪う」ことになるからです。
だから、ガイドがしゃべる時間はできるだけ短いほうが良い。
そのために私たちインタープリターは、「体験」を用意します。
インタープリテーションとは「伝わる」ための「体験」をデザインする技術なのです。
このように、私たちの研修は「実践」と「理論」の両方を大事にしています。
さて、講義のあとは昼食をとり、いよいよみなさんの番!
実際に「伝わる」体験を考え、10分間で実践してもらいます。
グループごとに野外に出て下見と調査をしたり、どんな体験にしようか考えたりします。
そしていよいよ実践!
参加メンバーをお客さんに見立て、10分間の体験を実施します。
グループごとに様々な工夫を凝らした体験をするのですが、どのグループもとても面白かった!
例えばこのグループ。
三人組になり、真ん中の人は目をつぶり、両脇の二人がサポート。
そしてゆっくりと歩きながら、五感を使ってお日様の光を探す、というもの。
寒い冬だからこそ、お日様のありがたさが身にしみますね。
冬ならでの、とても良い体験でした。
実習が終わったらふりかえり。
参加メンバーからもらったコメントをグループメンバーで読み込み、次実施するとしたらどのように改善するかを考え、発表します。
そして最後は今日1日のふりかえり。
今日1日の感想や、気づきを一言で紙に書き、全員で共有します。
このようにして、研修三日目も無事終了となりました。
研修が終わったらやはり懇親会。
リラックスして交流を深められる、良い時間です。
佐世保は魚が美味しく、米軍基地があるため「外人バー」もあり、とても楽しい町でした。
それでは、また!