せとうちインタープリター講座の魅力その① 会場編
みなさんこんにちは。一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
前回のブログで、5年ぶりの主催インタープリター講座「せとうちインタープリター講座」を開催するよ、と言う記事を書きました。
今回からは数回に分けて、せとうちインタープリター講座、略して「せとプリ」の魅力に迫っていきたいと思います。
さて、第一弾の今回は講座を実施する「会場」についてです。
以前までの「しまなみインタープリター講座」では、しまなみ海道をフィールドにしていました。しかし今回は範囲を瀬戸内海全域に広げるべく、香川県多度津市にある「海岸寺」を会場にすることにしました。
さてここで、海岸寺のスゴいところをいくつかあげていきたいと思います。
①フィールドが広い!!広場も海も山もある!おまけに宿泊もできる!
②お寺の由緒がすごい!弘法大師が生まれた場所という説がある!
③アクセスが良い!電車で通える!!
さて、順を追って解説していきます。
①フィールドが広い
海岸寺は瀬戸内海に面したお寺で、とても広大な敷地を持っています。広い上に山、海、広場と多様なフィールドがあります。自然体験はフィールドが命。初めて伺った時、ここなら最高の研修ができる!と確信しました。
そして目の前は海!なので、暑くなったらすぐに飛び込んで、白い砂浜のビーチで泳ぐこともできます。もちろん木陰でボーッと過ごしてもいい。
そんなわけで第一回のインタープリテーション(ガイド)実習にも、第二回のキャンプにも最適なのです。なんせとても気持ちの良いフィールドです。どうぞ写真でご覧ください。
そして宿泊型研修をする上でその施設に泊まれる、と言うことは重要な点です。海岸寺は個人のお遍路さんから団体まで、いろんな人が泊まれる部屋があります。
海岸寺はかつてユースホステルとして運営しており、最盛期はなんと300人以上の宿泊キャパがあったそうです。スゴい、そんなお寺聞いたことない、、、、。
今ではそんなに大規模にはやっていないそうですが、とても綺麗な宿坊やキッチンがあります。「せとプリ」ではみんなで一緒にワイワイと料理しながら食事もします。懇親会もしましょうかねえ。
こんな研修なので、メンバーが皆すごく仲良くなれるのが特徴です。しかもOBOGは200人以上!
ずっとつながれるネットワークができますよー。
②お寺の由緒がすごい
海岸寺はお寺の由緒もすごいです。
なんと、かの「弘法大師空海」が生まれた場所と言われているそうです。空海上人が生まれたとされる場所は諸説あるのですが、そのなかでも重要視される場所が「海岸寺」なのだそうです。
今に残されている出産にまつわる様々な痕跡と、お大師様自らが残された文字などから「海岸寺奥の院」が大師誕生の産屋跡と考えられるとのこと。
弘法大師空海といえば、八十八ヶ所の寺院などを選び四国八十八ヶ所霊場を開かれた、いわば四国の礎を築かれた方。そんな空海さんゆかりのお寺で研修できるなんて実に四国らしいし、ちょっとわくわくしませんか?
下の写真は弘法大師が生まれた産屋があったとされる、海岸寺奥の院です。
③アクセスが良い
研修を実施する上で、アクセスの良さはすごく大事です。特に全国からの参加者が予想される場合には重要。以前の「しまプリ」は南は九州、北は新潟まで全国から参加者がきてくれました。
今回もすでに、いろんな場所からエントリーされています。
で、ここ海岸寺はアクセスの良さが魅力。なんと、JR予讃線「海岸寺駅」から二百メートルの距離なのです!
もしかしたら「そんなの当たり前じゃん」と思った方もいるかもしれません。であれば、それは都会の方です。田舎では普通、電車はほぼ役に立ちません!特に四国はその傾向が強いと思います。だいたい移動手段は全て車で、車がないと何もできない。
それが多くの田舎のリアルなのです、、、、。
ちなみに予讃線は、朝夕の通勤通学時間を除いて一両か二両編成です。
これ見ると都会の人はびっくりしますね。
そんなモータリゼーションにやられっぱなしのここ四国ですが、海岸寺へは電車でアクセスできます!また、瀬戸大橋も近く本州とのアクセスも良い。これだけ便利な環境は、四国ではなかなかないと思います。
そんなわけでせとプリの魅力、海岸寺の魅力を綴ってきましたが、まだあります。
もしかしたらこれが1番の魅力かもしれません。
それは、海岸寺住職のパートナーさん(奥様)は、「しまプリ講座」のOGなのです!しまプリ講座第7期に参加してくれた「でんちゃん」は、その後ひょんなことから海岸寺のご住職と知り合い、結婚され、海岸寺で暮らすことになったのでした。
私は昨年でんちゃんと久々に海岸寺で会いました。そしてフィールドを見せてもらったところ、これが研修に最適!ということで、せとプリ講座の会場とさせてもらうことにしました。
なので、でんちゃんもスタッフとして関わってくれます!インタープリテーションを知り、会場を知りつくしたOGがスタッフとして関わってくれるのはとても心強いし、また嬉しいことです。
そんなわけでたくさんの魅力の詰まった「せとうちインタープリター講座」に、ぜひみなさんお越しくださいませ!
四国は良いところですよー。
6月25日、いよいよ開講です!!
せとうちインタープリター講座
日 程: 2022年6月〜9月、一泊二日×三回 初日11:00〜二日目16:00頃
第一回:6月25(土)〜26(日)「インタープリテーション」
第二回:7月23(土)〜24(日)「ソロ・グループキャンプと野外技術」
第三回:9月 3(土)〜4(日)「オンライン・インタープリテーション」
会 場:「海岸寺」および周辺フィールド、山および海
(香川県仲多度郡多度津町西白方997 JR予讃線・海岸寺駅より北に200m)
参 加 費:三回連続・・・49,800円 ※宿泊、食事は別途、各回各3,000円程度
単発参加・・・20,000円 ※初回は全員参加、二回目以降単発参加可能
対 象:18歳以上の、ガイド、ガイドを目指す人、地域おこし協力隊など地域に関わる人、教育、サービス業、対人ビジネスなど、すべてのコミュニケーションにかかわる人
定 員: 15名程度
講 師: 絆創工房(はんそうこうぼう) 代表 松野 陽平
https://kinkinkikikin.com/profile
一般社団法人をかしや 代表理事 菊間 彰
申し込み:下記申し込みフォームからお願いします。
※本事業はセブンイレブン記念財団の助成を受けて実施します。
オンラインでファシリテーション研修をしました。
こんにちは。一般社団法人をかしや代表理事「マロ」こと菊間 彰です。
珍しく連投してみます。そして、本記事でちょうど200記事目となりました!これからもたまーに更新していきますので、末長くおつきあいくださいませ。
さて、本日のお題は「オンラインファシリテーション研修」です。
前回の記事でも書きましたが、私たちは自然体験やインタープリテーション、ファシリテーションなど主に「直接体験」を生業にしているため、コロナで大きな影響を受けました。が、そのまま手をこまねいていたわけではなく、新しいことにチャレンジしています。
先週と先々週は、経営者の勉強会である「愛媛県中小企業家同友会」のリーダーシップ研修の仕事でした。主に中堅社員さんやこれからリーダーを目指す人たちを対象に、毎年さまざまなテーマを設定して実施する研修です。今年のテーマは「ファシリテーション」。
中小企業家同友会では毎月例会(勉強会)があり、いろんな人の報告を聞いた後にグループディスカションを行います。しかし、そのディスカッションの進行がむずかしいという意見がたくさんありました。意見を引き出しつつ、うまーく場をファシリテートできる人の育成が急務!となっていたのです。
そこで4回連続で、ファシリテーター養成研修をすることとなりました。・・・これが今年1〜2月時点でのお話。
しかし、その後世界的なコロナショックがあり、集まって実施する研修ができなくなってしまいました。うーん。
そんなわけで急遽Zoomをつかった「オンラインファシリテーション研修」となったのでした。
Zoomを使ったコミュニケーションがあたりまえになって久しいですが、実はオンラインにはオンラインの「お作法」が必要です。そしてまだまだそれは一般的ではなく、結果として「1人だけ長々としゃべる、ほとんどの人はただ聞いているだけ」というミーティングになりがちです。
こうなるとつまらないので、飽きちゃうし、他のことをしたくなります。そして余計につまらなくなります。
これを私は「オンライン負のスパイラル」と呼んでいます。
この状況ではオンラインコミュニケーション自体が嫌いになってしまいます。だからこそ、オンラインファシリテーターが必要なのです。
さて、研修の最初はオリエンテーションからはじめます。私はリアル研修では、「KP法」という、A4の紙にキーワードを書いてホワイトボードに貼り出す形で説明することが多いです。今回はオンライン研修ですが、ホワイトボードと、パソコン据え付けではない専用のカメラを使って、KP法で実施してみました。意外とリアル研修同様に伝わるものです。
ちなみにこの会場には事務局スタッフしかおらず、参加者はカメラの向こうにいるため、実際にはこんな状況で話しています。
・・・なかなかシュールな絵柄ですね。
そして、参加者がみている画面ではこのようになっています。
オンラインでは、KP法だけではなくクリップボードと紙で解説することも多いもの。こういう場合はあえて手書きの方が伝わる気がしますね。バリバリのデジタルな世界だからこそ、アナログの良さが生きてきます。そしてクリップボードも大事。オンラインの場合、紙だけだと照明や光の状態によっては透けて文字が見えにくくなってしまうことがあります。
またオンライン研修では、一番はじめにグランドルールを設定するようにしています。私が設定する「お約束」は次の三つです。
・基本的に「ミュート」で。
・いつでも発言OK!
・リアクションは大げさに
こんなシンプルなグランドルールがあるだけで、場の雰囲気は全く違ったものになります。みんなが安心できるのです。
この研修は今のところ第二回まで実施したのですが、第一回目ではまず「オンラインコミュニケーションを楽しむ」ことをゴールとしました。
オンラインで使えるアイスブレイク(打ちとけ合いのゲーム)を全員でいくつか体験し、「ブレイクアウトルーム」という小部屋機能を使って少人数で「デートゲーム」をしました。お題はこんな感じ。これをあらかじめ考えてもらい、何人かで話し合うのです。
リアル研修でよくつかう定番のアイスブレイクなのですが、オンラインでも全くリアル同様に実施できました。
そのあとは「オンラインのお作法」を確認したのち、再びブレイクアウトルームに分かれて少人数での話し合い。そうして2時間の研修はあっという間に終了したのでした。
第二回の研修のテーマは「やってみよう!オンラインファシリテーション」。
第一回の内容をさらに深め、全員が15分のオンラインファシリテーションに挑みました。
まずは最初に、前回のおさらいも兼ねてオンラインの「お作法」を確認!これ、大事です。
そしてすぐに4人組のブレイクアウトルームに分かれ、1人15分のファシリテーションにチャレンジ。お題は参加者が自由に設定し、15分の場の進行をしたあと、5分間で振り返り。途中一度休憩を入れて、4人それぞれが、それぞれのやり方でファシリテーター役を勤めました。
4人の進行を体験することで、自然と「ファシリテーターの存在、やりかたにより、場が全く違ったものになる。」ということを体験することができました。
そしてここでとても大切なのが「休憩」。リアル研修とは異なり、オンラインでは1時間に一回、10分程度の休憩は必ず入れた方がいいようです。ブレイクアウト機能を使うことでまた違っては来るのですが、基本的にオンラインでのコミュニケーションはものすごく疲れます。おそらく、情報がほとんど視覚からしか入ってこないために、他の情報を得るために脳が全力で回転しているのだと思います。
なので、1時間に一回程度は休憩を入れた方が良いみたい。ちょっと休憩してお茶飲んだり、甘いもの食べたり、体を動かしたりしてリラックスする。こう言った「スキマ時間」の設計がオンラインではものすごく重要だと感じています。
全員がオンラインファシリテーションを体験し、ふりかえりも終えたら再び全員が集まり、感想の共有。みなさん「オンラインでもここまでできるのか!」と新鮮なオドロキがあった様子。楽しい時間を過ごし、たくさんの気づきがあった、あっという間の2時間20分でした。
当初予定では、オンラインだと長丁場はきついので2時間の予定でいました。しかし思いのほか話がはずみ、みなさん良い顔をされているので全員に了解を取った上で延長させてもらいました。しっかりと研修するなら、オンラインでも2時間半くらいは欲しいですねえ。
このようにして、二回のオンラインファシリテーション研修が無事終了。私としても大きなチャレンジで、十分な準備をして臨みました。そして終わってみれば、新しい発見と学びがたくさんあった研修でした。私もめちゃ疲れたけど楽しかった!!
前回投稿した「そのへんにある野草を採って食べてみようの会 in Zoom」に続き、オンラインの大きな可能性を感じた二日間でした。
オンラインでの研修に興味がある方は、ぜひご連絡くださいませ。
以上オンラインファシリテーション研修のレポートでした。